予約合戦
- 2018.09.28
- 編プロ業界の話
2020年の教科書大改訂に向けて、日本全国のクライアントから教科書準拠教材の改訂作業について、学参系編プロの予約合戦が始まっています。今回の改訂期の特徴として、標準版(教科書に準拠していない教材)はすでにスタートしているクライアントが多いことです。さすがに前回の大改訂のときの混乱のような同じ轍は踏まないですね。
そもそも教科書改訂期がなぜそんなに重要な時期かといいますと…出版社にとって、教科書改訂期は売上を大きく伸ばすことができる数少ないビジネスチャンスの時期だからです。
学校や学習塾などの教育関係は、4年に一度改訂される教科書にあわせて、ほぼこの時期に他のすべての教材の見直しをします。このときに売上を大きく伸ばすことができると、4年間は使い続けてくれるので、数年間は安泰が確定します。
4年に一度だけなので、まるでオリンピックです。
12年に一度の教科書大改訂となるとなおさらです。教育委員会によっては、採択教科書そのものを大きく変更することがあり、教科によっては教科書会社のシェアが一瞬で入れ替わることもありえます。
だから、つくるほうも必死です。発売日に間に合わなかったら、会社の信用問題に関わるため、ただひたすらに締切に間に合わせることを目標として、一心不乱につくり続けます。
とても忙しい状態になりますので、当然、クライアントは付き合いやすい編プロを選択します。そのほうが精神的なストレスが減りますからね。
付き合いやすい編プロというのは、クライアントによって考え方がさまざまです。品質重視、締切重視、段取り重視、金額重視、スピード重視などなど…。会社レベルで考え方が異なることもあれば、担当者レベルで考え方が異なることも多々あります。
そのさまざまなクライアントの要望に応えてきた結果、弊社はおかげさまで、教科によっては、すでに2年先の依頼の打診がきております。基本的には断らないので…笑。クライアントも仕事が重ならないように上手に依頼をしてくれるようになり、それに合わせて、社内の体制づくりを進めています。
予約合戦はまだまだ続きそうですが、なんとかファーストチョイスされる編プロになれるように、社員みんなでチームワークで楽しんでいきたいと思います!