教科書の買い方
- 2022.08.09
- 編プロ業界の話
株式会社かえでプロダクションは、小学校・中学校・高校の問題集やテキスト、模試や入試問題といったあらゆる教材を作成する編集プロダクションです。とてもマニアックな業界ですが、一応、マスコミ系の端っこのほうになります。
さて、今回は「教科書の買い方」について書きます。
学生のころ、教科書は学校から配布されていたのを覚えているでしょうか。そのとき、先生から「1年間使うから、大事に使うように」と言われたと思います。そう言われると、子供ながら、教科書は一人1冊しかないのだろうと感じます。事実、学校から配布されるのは一人1冊なので。
ですが、実は…教科書は学校外で誰でも購入できるんです!
今の時代、ネットのフリマなどで売買されているのを見かけるのですが、現行本ではなく旧版であったり、そもそもの金額が定価よりもだいぶ高いです。1500円あたりでしょうか…。
ちなみに教科書の定価は、学年や教科によってまちまちですが、1冊だいたい300~500円くらいが多いです。一番安いのは、東京書籍の小1算数の上巻が87円です(2022年現在)。
では、現行の教科書を定価で購入するにはどうするか。
それは「取次供給所」に直接問い合わせて、購入する方法です。もしくは「特約供給所」に問い合わせて、教科書取次店から購入する方法です。
教科書は学生のためにあるので、指定された業者しか販売することができない本です。普通の本屋さんで店頭売りをしていることはほとんどないですが、取次供給所に直接行くと、教科書が山積みになっている様子を見ることができます。
東京だと、東京第一教科書供給会社でその様子を見ることができます。この取次供給所は店舗の2階に塾用のテキストも扱っているので、直接見に行くことをオススメします。私も年に何度も行っているので。
初めてのお店に直接問い合わせるのはちょっと苦手…という方は、「特約供給所」から購入できます。特約供給所は意外と普通の本屋さんです。レジのあたりに「教科書販売」というような札がかかっています。直接販売ではないので、手に入るまでちょっとだけ時間がかかりますが、金額は定価です。
なお、教科書を注文するときは、出版社名を聞かれますので、事前に調べておくと話がスムーズになります。
取次供給所・特約供給所の一覧については、一般社団法人全国教科書供給協会のHPに都道府県ごとに紹介されていますので、教科書を購入したい方はぜひご一読ください。→ http://www.text-kyoukyuu.or.jp/gaiyou.html
ただし、一般人が購入できるのは、5~10月くらいまでです。12月くらいになると返本が始まり、どんどん在庫がなくなっていきます。3・4月は学生が優先です。教科書はあくまで学生のためにあるので。
あと…教科書は非課税なので、消費税はないです。
この話は文部科学省のHPにも掲載されています。→ https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kyoukasho/gaiyou/990301k.htm
国の方針もあって、教科書はデジタル化の方向ですが、紙の教科書とうまく併用してほしいなと感じています。デジタルの本はたしかに手軽にさっと読めるのですが、部分的に注視しやすい傾向があり、ぼーっと全体を眺めにくいです。私は新聞や雑誌をぼーっと眺めて、情報を得る読み方が好きなので、デジタルと紙のいいところどりをできるような教科書になってくれることを願っています。
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