改訂期とは

改訂期とは

かえでプロダクションは、小学校・中学校・高校の学習用教材の編集プロダクション(以下、編プロ)を仕事としています。毎日、問題の執筆や校正をしており、締め切りとの戦いを繰り広げています。

さて、今回は教科書改訂期について、もう少しだけ編プロ寄りで紹介します。

日本の教科書は4年に一度、改訂されて、新しい教育が始まります。今回の場合ですと、小学校では2020年から新しい教科書の使用が始まります。

教科書が新しくなるということは、当然、それに付随するテキストやテスト、ドリルなどの学習参考書も新しくなります。新しくなるといっても、新版を発売するわけではなく、ほとんどの出版社は現行版を修正して、改訂版として発売します。

この改訂版をつくる一連の作業のことを、編プロの業界では「改訂」と呼び、その作業をする期間のことを「改訂期」と呼んでいます。

出版社の多くはこれを機会にして、誌面デザインの変更や、内容のバージョンアップ、問題数の増減などなど、売れるためにいろんなことにチャレンジします。編プロはその想いを受け取り、なんとか完成させようと、必死になって取り組みます。

そのため、編プロにとって、「改訂期」はたくさんの教材に関わることができるチャンスです。編プロ業界の中では「改訂期を乗り切って一人前」という格言(?)があるくらい、この改訂期は編集者として成長するうえで、大事な時期になります。

ちなみに、今回の改訂期は4年に一度ある改訂期ではなく、12年に一度の大改訂にあたります。通常の改訂期ですと、小学校・中学校・高校の教科書が一斉に改訂されるのですが、大改訂のときは1年ごとに小学校・中学校・高校と順次改訂されていきます。

つまり、編プロから見て、2019年は小学校の教科書改訂期、2020年は中学校の教科書改訂期、2021年は高校の教科書改訂期になります。学習参考書は中学校の教材が最も商品点数が多いため、編プロにとって、2020年の改訂期が一番大変な一年となることが予想されています。

弊社は小学校・中学校・高校と幅広く請け負っているため、改訂期が3年続くという状態です…汗。

仕事量はとても多くなる時期ですが、弊社の社員は仕事を楽しむことができるメンバーが揃っているので、この改訂期を乗り越えて、一人前の編集者へと成長できると、私は確信しています。