新しい中学校の教科書

新しい中学校の教科書

2021年4月から使用が開始されている新しい中学校の教科書が、株式会社かえでプロダクションの編集部に届きました。編集部一同、さっそく使用を開始しています。

教育指導要領が4年ごとに改訂される関係で、学校の教科書も4年ごとに新しくなります。それに合わせて、教育委員会のメンバーも変わることが多いのですが、教科書採択にも関わる話なので、それはまた別の話。

さて、今回の新しい中学校の教科書を見ると、紙面全体が以前よりもカラフルになり、写真が多く掲載されています。また、イラストが多様化され、いわゆる児童本に出てくるようなキャラクターではなく、アニメーションに近いようなキャラクターが多くなり、見た目にも親しみやすくなっています。

編集的な観点でいうと、紙面内のフォントはやや大きくなり、ゴシックや明朝体、太さ、行間や字間が見やすいように工夫されています。各出版社の編集部の方々が、どうすれば子供たちが学習意欲を持って取り組んでくれるか、一生懸命に考えた努力の賜物という印象を受けました。

また、QRコードがついていて、動画を見ることができるなど、いよいよデジタル化へ一歩近づいたなと感じました。

私は教材を作成するときに、「使い手側の余白」を意識しています。「使い手側の余白」とは、一から十まで掲載されている教材より、一から三くらいまでを掲載して、四から十までは使い手側が自由に指導できるように幅を持たせることです。そうすることで指導者のオリジナリティが発揮されやすくなります。学習の中心は指導者と子供たちにあって、教材はあくまで補助的存在です。

この教科書を使って、学校の先生が指導し、学んだ子供たちがどういう大人へと成長していくのか、今からとても楽しみにしています。