教科書って何?
- 2022.03.02
- 編プロ業界の話
株式会社かえでプロダクションは、小中高校用の学習参考書を執筆・編集するプロダクションです。この2022年4月で社員数は15名(編集部・音声部合わせて)になり、全員、若手の社員が日々切磋琢磨しながら、編集技術の向上に勤しんでいます。
さて、今回はそもそも「教科書って何」という内容を大人向けに話をします。子供向けの話はまたいつか…。
文部科学省のHPを見ると教科書の説明が書いてあるのですが、読みにくい文章なので、かいつまんで簡単にまとめますと…
①教科書とは、文部科学省が定めた学習指導要領に則った教科・科目などに応じて作成されたもの
②教育の機会均等を保障し、教育水準の維持向上を図るために、小中高では教科書を使わなければいけない(義務)
③教員は教科書に則って、創意工夫により適切な教材を活用しながら学習指導をする
④教科書は4年ごとに改訂の機会がある
⑤教科書は文部科学省の検定を通過したものだけである(小学校:56種類319点 中学校:74種類159点 高等学校:742種類775点 特別支援学校:22種類299点 平成31年度)
⑥教科書の採択は市町村教育委員会が行う(都道府県単位ではない)
⑦教科書は、生徒には無償で提供される(指定された書店であれば一般人も購入できる)
という感じです。
①②③は、日本国民は教科書で学習しましょうということが書かれています。
⑤を見ると、教科書の種類の多さに驚かされるのですが、もともとこうなった理由は戦後教育にあります。GHQが日本の帝国主義を壊す1つの方法として、教育の民主化があり、その影響がいまも色濃く残っています。このことは文部科学省のHPにも掲載されているので、一読をオススメします。→文部科学省HP「学制百年史」 https://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/others/detail/1317552.htm
⑥の採択は、市町村レベルで教科書を決めることのメリット・デメリットがありますが、どちらかというと、国が決めることができないことがポイントですね。これも教育の民主化の影響です。
④について、2020年4月より小学校、2021年4月より中学校、2022年4月より高等学校で新しい教科書の使用が始まっています。次の改訂は「2024年4月」。ここで「学習用デジタル教科書の本格的導入」が始まり、それに向けた「GIGAスクール構想」が2020年から段階的に動き始めています。
次の教科書改訂期はどういった教育の未来になるのか。その教育を受けた子供たちはどう成長していくのか。弊社も教育関連会社である以上、その一端に積極的に関わっていけるように頑張りたいと思います。
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